「流行に乗り遅れるな」から始まったAIを開発に迎えるまで
軽い気持ちで試したAIコーディングが、いつのまにか開発の相棒になっていた。導入のきっかけ、6月にClaude Codeへ乗り換えた経緯、そして何が変わり、何は変わらないのかを正直に記録する。
「流行に乗り遅れるな」から
きっかけは、たいそうな理由ではない。「流行に乗り遅れるな」という、ごく軽い気持ちだった。AIコーディングの道具をひとつダウンロードして、まずは本当にローカルのプログラムを触れるのかを試すところから始めた。半信半疑だった。
試しにバグフィックスをやらせてみたら、見事に直してしまった。これが転機だった。それからは新機能の追加やちょっとした要望まで、頼めば応えてくれる。もちろん、時々ポンコツなところもある。ただ、正直に言えばそれは私の指示が悪かったり、優柔不断な性格が大いに関係している。曖昧な注文には曖昧な答えが返ってくる。相手が人でもAIでも、そこは変わらないらしい。
6月、Claude Code へ
いくつか使ってみて、6月からは Anthropic の Claude Code に乗り換えた。今のところ、これが私にとって最高のコーディングパートナーだ。
使い方は限定していない。バグ修正、リファクタ、設計の相談、ドキュメント作成——ほぼすべての工程をAIと協働でやっている。コードを書く場面だけでなく、「この設計でいいか」を壁打ちする相手としても使う。このブログも、その協働から生まれたもののひとつだ。
いちばん変わったこと
生産性が上がったのは、言うまでもない。それ以上に大きいのは、あの一連の作業から解放されたことだ。
これまでは、コーディングの前にまずWebで構文や対応策を検索し、内容を確かめ、コピペして、変数を自分の文脈に合わせて書き換え、テストして、バグを直し、気に入らなければ最初からやり直す——その繰り返しだった。この往復にどれだけの時間を溶かしてきたか。今はそこから解き放たれている。頭を使うべきところに、ちゃんと頭を使えるようになった。
それでも、確認は自分でやる
とはいえ、任せきりにはしない。
「ブラウザを直接起動して、確認しながら作業しますよ」という謳い文句がある。便利ではあるが、操作の確認は必ず自分の目でやることにしている。動いたと言われても、動いているところを自分で見るまでは信じない。これは長く現場にいた人間の性かもしれない。
面白い発見もあった。機能が完成したあと、マニュアルを作るためにキャプチャ画像を用意する。この作業をしていると——これはこの手の仕事の「あるある」なのだが——バグが見つかる。なぜか。改めて画面を丁寧になぞると、想定していた動きになっていないことに気づくからだ。作っているときには見えなかったものが、説明しようと構えた瞬間に見えてくる。AIがどれだけ速くなっても、この「使って、見て、気づく」工程はやはり人の側に残る。
道具が変わっても
軽い気持ちで始めたはずが、いつのまにかAIは開発の相棒になっていた。生産性という言葉で片づけたくないくらい、仕事の手触りが変わった。
それでも、何を作るかを決め、正しさを確かめ、世に出す責任を負うのは自分だ。道具が変わっても、そこは動かさないでいたい。次は、この協働がこの先どこまで行くのかを、また記録しに来る。